第411回CBI学会講演会 兼 第21回FMO研究会

「加速する構造生物学と情報科学の融合~構造ベース創薬の近未来~」

日時:2019年12月11日(水)13:20-17:40
場所:東京工業大学キャンパスイノベーションセンター(CIC田町)1階 国際会議室(東京都港区芝浦3-3-6)
世話人:湯本史明(アーク・イノベーション)、福澤 薫(星薬科大学)

開催趣旨

タンパク質の立体構造情報のデータベースであるProtein Data Bank(PDB)には、2019年7月現在、154,478件のタンパク質、核酸、それらの複合体といった生体高分子の立体構造が登録されている。5年ほど前までは、X線結晶構造解析、NMR法が主な解析手法であったが、ここ最近のクライオ電顕の分解能革命によって、クライオ電顕による構造解析数が急増している。また放射光X線においても、創薬ターゲットである膜タンパク質など高難度な解析対象について、より微小な結晶からの構造解析ができるようになってきた。こういった状況の下、より迅速に、より効率的な構造解析を実現するために、自動測定・自動解析といった技術 開発が世界中で進められている。 これらの構造情報を活用するバイオインフォマ  ティクス分野においても、「京」をはじめとする計算機環境の発展と相まって、分子動力学計算の性能向上や日本発となるフラグメント分子軌道(FMO)法も発展してきた。
2019年2月には、FMO計算による世界初のタンパク質の量子化学計算データベース(FMODB)が一般公開されている。また、実験構造生物学者と情報科学者が相補的な共同研究を行うケースも増えており、互いのデータに対する理解を深め相互発展していくことが不可欠である。PDBにおいても、PDBjとFMODBとの連携によって構造の高度化や品質保証への広がりが期待される。 そこで、実験構造  生物学者と構造情報を利用するバイオインフォマティクス研究者からそれぞれにご講演いただくことによって、(1)バイオインフォマティクス研究者がPDBに登録されている構造情報の質を理解し、解析に活用する際に自らQuality Control  が可能になること、(2)実験構造生物学者が、実験的には検証できない例について計算機の助けを得ることで、科学的な議論の幅をより広げられるようにすること、(3)両者の連携を促進し、新たな情報基盤を生み出すこと、を目的として本講演会を開催する。

 

プログラム
1.13:20 – 13:30 はじめに 湯本 史明

2.13:30 – 14:20
「構造生物学から生物学への進化―異分野融合の実例とともに―」
千田 俊哉(高エネルギー加速器研究機構)

3.14:20 – 15:10
「翻訳の構造生物学~cryo-EMによる単粒子解析およびX線結晶構造解析、FMO法による解析例」
伊藤 拓宏(理化学研究所 生命機能科学研究センター)

<15:10 – 15:30休憩>

4.15:30 – 16:20
「Protein Data Bankにおける低分子/薬剤化合物の表示と検証レポート」
栗栖 源嗣(大阪大学・蛋白質研究所)

5.16:20 – 17:00
「FMODBの開発~生体高分子の精密な相互作用エネルギーデータの蓄積と解析」
高谷 大輔(理化学研究所 生命機能科学研究センター)

6.17:00 – 17:35
「Development of a virtual reality platform for effective
communication of  structural data in drug discovery」
Keita Funakawa (Nanome, Inc.)

7.17:35 – 17:40 おわりに  福澤 薫

18:00 – 20:00 懇親会 (場所:CIC近くの飲食店  参加費:\5,000)

 

参加申し込み等詳細については下記をご覧ください。

https://cbi-society.org/home/documents/seminar/2017to20/20191211.html