IFIEデータ
ABINIT-MPの計算結果を機械学習などで解析する際には、標準出力ファイルや cpf ファイルでは必要な情報が分散されており、不要な情報も多い。そのため、ABINIT-MP Open Rev 1.5以降では、必要最低限の情報をコンパクトにまとめた IFIE データファイル (IFDファイル) を出力可能となっている。
IFD ファイルのフォーマットを以下に示す。
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#1:
Method, Nf, FMO_MANY, BDA_FLAG, CORR_FLAG, PB_FLAG, HF_ENERGY, NUCL_ENERGY, CORR1_ENERGY, CORR2_ENERGY
Method
[A4]: 計算方法 (HF, DFT, DFT+MP2, DFT+D, MP2, MP3…)を指定Nf
[I4]: Nf はフラグメントの総数FMO_MANY
[A4]: FMO 展開の次数、基本的に 2 体を想定BDA_FLAG
[A4]: BDA の有無を YES or NO でCORR_FLAG
[A4]: CORR_FLAG は{HF, DFT}以外なら YES、 DFT でも +D でなければ NOPB_FLAG
[A4]: PB_FLAG は PB 計算を指定していれば YES、 NO なら #5 以下は無いHF_ENERGY
[F20.6]: HF レベルでの全エネルギー、単位は auNUCL_ENERGY
[F20.6]: 核間反発エネルギーCORR1_ENERGY
[F14.6]: 分散力系の補正、 MP2 ないし+D の全補正エネルギーCORR2_ENERGY
[F14.6]: MP3 などの MP2 ないし+D よりも高い扱いの全補正エネルギー
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#2:
TYPE0, HF_IFIE, Length=Nf(Nf-1)/2 - loop
TYPE0
[A4]: HF か DFT か、 DFT は B3LYP が基本HF_IFIE
[8F14.6]: 単位は kcal/mol、下三角部分 (対角要素はなし)、 1 行に 8 個ずつ
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#3:
TYPE1, DISP1_CORR, Length=Nf(Nf-1)/2v- loop
TYPE1
[A4]: MP2 か+ D、スケーリング無DISP1_CORR
[8F14.6]: 単位は kcal/mol、下三角部分 (対角要素はなし)
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#4:
TYPE2, DISP2_CORR, Length=Nf(Nf-1)/2 - loop
TYPE2
[A4]: MP3 かそれ以上の相関エネルギー (MP4 や CCSD)、スケーリング無DISP2_CORR
[8F14.6]: 単位は kcal/mol、下三角部分 (対角要素はなし)
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#5:
ITR_PB, PB_HF_ENERGY, PB_CORR1_ENERGY, PB_NP_ENERGY
*ITR_PB
[I4]: PB の大反復 *PB_HF_ENERGY
[F20.6]: PB での HF エネルギー *PB_CORR1_ENERGY
[F14.6]: PB での MP2 ないし+D の全補正エネルギー *PB_NP_ENERGY
[F14.6]: PB での非静電エネルギー -
#6:
PB_TYPE0, PB_HF_IFIE, Length=Nf(Nf-1)/2
PB_TYPE0
[A4]: HF か DFT か、 DFT は B3LYP が基本PB_HF_IFIE
[8F14.6]: 単位は kcal/mol、下三角部分 (対角要素はなし)
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#7:
PB_TYPE1, PB_DISP1_CORR, Length=Nf(Nf-1)/2 - loop
PB_TYPE1
[A4]: MP2 か+DPB_DISP1_CORR
[8F14.6]: 単位は kcal/mol、下三角部分 (対角要素はなし) MP2 もスケーリング無しの生の値で
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#8:
PB_TYPE2, PB_NP_IFIE, Length=Nf(Nf-1)/2 - loop
PB_TYPE2
[A4]: 非静電項 (NP 項)PB_NP_IFIE
[8F14.6]: 単位は kcal/mol、下三角部分 (対角要素はなし)
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#9:
'TERM'
- レコードの終わりを示す A4 文字列