注意事項
MCPを用いた計算について
MCPの使用は、エネルギー計算のみを推奨している。BDA/BAAを伴う系の微分計算では不正値となるか、あるいは例外によって計算が異常終了する点は注意されたい。なお、Open Ver.2ではECPも利用可能となる予定である。
コレスキー分解について
コレスキー分解(CD)を用いた計算については、MP2のエネルギー計算までとすることを推奨している。MP2微分計算では、残念ながらコレスキー分解を用いてもトータルでは有効な加速が得られないことが多い。Open Ver.2では恒等分解(RI)が導入されるので、状況は改善されるはずである。
FMO-MD計算について
既述のように、ABINIT-MP Open Ver.1ではPEACHコードの移植によってFMO-MD機能が加わり、FMO2-HFレベルでの解析微分化(SCZV)も導入されている。しかしながら、後者で解析微分条件の設定に注意が必要なこと、動作に安定性を欠く部分もあることからFMO-MDとSCZVの同時利用は残念ながら推奨は出来ないことをお断りさせていただく。また、FMO-MDを利用するにあたっては古明地勇人氏 < y-komeiji@aist.go.jp> にコンタクトしていただくことをお願いする。