by t-ohyama » 2023年2月02日(木) 14:00
myoshim さん
ご指摘ありがとうございます。
スタートアップ講習会や夏の学校で私が配布した .mdp ファイルには
gen-temp が設定されていて、厳密には系の温度が 0K からのスタートでは
なかったこと、申し訳ありません。
myoshim さんが書きました:
Amberのマニュアルには
「However, when choosing your initial temperature, don’t start the system at 0 K. This is because it will require a lot of heating and it can also make the system unstable.」
と書かれていましたので、初期温度を0Kにするのは問題があるのではないかと思ったのですが、どうなのでしょうか?
いろいろ調べてみたのですが、ちょうど良い解説や回答を見つけることができませんでした。
私の想像ですが、このアニーリングで指定しているのは
サーモスタット (熱浴の熱源) 温度と制御時間であり、
系が大きい場合や高温にする場合、熱源から
系全体に設定された温度 (速度) に到達するまでにラグが生じます。
系の温度が到達していない場合にさらに加熱すると、
系は高温で急激に熱せられることになるため、
構造が崩れてしまうということではないでしょうか?
実際、いくつかのアニーリングの例を見ると、構造の多様性を見るために、
500 K や 1200 K まで上昇させている例があったので、
制御時間のとり方はより注意する必要があると思いました。
これを基にすると、生体分子の通常温度 (25 度や 37 度) まで
加熱するシミュレーションであれば、系の大きさに応じた
温度上昇時間にさえ注意すれば良い気がします。
適切な時間は一度テスト計算をして、
系の温度 (サーモスタットではない) から、
最適な値を割り出せば良いかと思います。
これは私見ですので、詳しい方がいらっしゃいましたら、
訂正、ご指摘等お願いいたします。
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この返信は1ヶ月前に
k-okuwakiが編集しました。