第27回FMO研究会 「GAMESS-FMOの創薬分野への応用」
日時:2022年8月8日(月) 17:00-18:30
Zoomによる開催
開催趣旨:
汎用量子化学計算プログラムであるGAMESSには長年の歴史があり、対象となる分子系も低分子からナノ材料、生体高分子と多様になっています。それゆえ、GAMESSにフラグメント分子軌道(FMO)法を適用したGAMESS-FMOは世界中で広く用いられています。本研究会では、創薬分野をターゲットとした際にGAMESS-FMOを用いてどのような計算ができるのか、ご紹介いただきます。また、FMO創薬コンソーシアムを中心に開発中のFMOデータベース(FMODB) にGAMESS-FMOの計算結果を収載する取り組みについてもご紹介します。多くの皆様のご参加をお待ちしております。
1. 17:10-18:10
Dmitri G. Fedorov(産業技術総合研究所)
「FMO法に於ける相互作用と結合エネルギーの計算」
量子化学計算法によって、フラグメント間の相互作用解析に多少異なる成分がある。電子密度汎関数論を含んで、解析を比較する。実験で測る結合エネルギーは相互作用と異なる。その違いでFMO法の相互作用は大きく見えてしまう事がある。違いの原因は主に脱水効果であり、その寄与をFMOの計算に入れると、より妥当的全体値が出る。溶媒効果に、予想以外に難しい所がある。溶媒静電場相殺効果によって遮蔽が過小評価される。相互作用に掛かる溶媒効果の苦戦歴を纏める。最近、密度汎関数強束縛法による官能基間の相互作用の計算が出来よう様になった。それは薬剤改良に繋がる情報を与えるので、創薬に有望である。
2. 18:10-18:20
渡邉千鶴(理化学研究所)
「FMOデータベースのGAMESS-FMOへの対応」
お問合せ:
FMO創薬コンソーシアム fmodd.consortium[at] gmail.com ([at]を@に変換してください)
URL: https://fmodd.jp